Last Update : 2000/11/21
 
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【コメント】
 環境都市を目指す豊田市での出来事です。これもまた氷山の一角といえるでしょう。黒煙を出し、化学臭を出しながら操業を続ける焼却炉はあちこちにあります。ダイオキシン調査は、公的機関での抜き打ち検査でなければ、正確な量は掴めません。
県による「改善の確認」とは、一体どこまで確認がされているのでしょう?この部分にも疑問が残ります。
 
【市民団体活動の経緯】
 豊田市は、平成10年4月に中核都市になりました。廃棄物に関する許認可権も移管されました。「枝下」は、平成10年3月3日に県が焼却業の許可を与えています。何かと苦情の多かったにもかかわらず、慌ただしい中での許可だったのでは?
 
2000.07 / 「県が行った行政指導、業者の改善状況の分かるもの」を県へ公開請求
2000.08 / 「豊田市に移管したため書類がない」と、上記非公開
2000.08 / 「県が行った行政指導、業者の改善状況の分かるもの」を豊田市に公開請求
2000.08 / 県へ公開質も状を出し、回答を受け取る詳 細
2000.09 / 豊田市より、公文書公開される
2000.10 / 豊田市より公開された文書に対する説明を県に求める詳 細

 
【朝日新聞/2000.06.30より】
 
 愛知県豊田市は29日、同市枝下町にある産業廃棄物焼却施設「枝下」(梁川五郎社長)の煙突から排出されたガスから、1立方メートル当たり3500ナノグラムの高濃度のダイオキシンを検出したと発表した。法律で定めた暫定基準値は、80ナノグラムで、その約44倍にあたる。(厚生省によると、過去2年間の業者者からの報告では、560ナノグラムが最高)
 
 市は近く、施設を中心に半径500m範囲の土壌が汚染されていないかどうか調べる方針。
 
経 過
○1999年3月、構造上ダイオキシン発生の恐れがあるとして、豊田市が指導した。
○97年12月からダイオキシン測定が義務づけられているが、99年4月、業者は市の求めで「ダイオキシン数値は、30ナノグラム」報告。
○住民からの苦情が減らなかったので、今回の立入調査と排ガスを民間業者に委託調査した。
○問題の施設は同市が立入調査した3月31日以降、自主的に操業を停止しているが、市は28日、基準値以下に収まるまで操業しないよう求める改善命令を出した。
○今月12日には、大量の産廃を許可された保管場所以外の場所に野積みしたとして、県警の家宅捜査も受けている。
 
【朝日新聞夕刊/2000.06.30より】
◆児童の観察、黒煙とめた/1年7ヶ月の記録
 地元の小学校児童らが1年7か月に渡って、焼却炉の煙突から立ち上がる黒煙の様子を観察、詳細に記録していた。この取り組みが、豊田市を業者の強い指導や刑事告発に踏み切らせるきっかけになった。
 

 
【朝日新聞/2000.07.01より】
◆住民の苦情の2週間後、愛知県「矛盾」の営業許可
 
96年に産廃収集運搬業の許可(燃えがら・汚泥・廃プラ・紙くず・木くず・動植物残さ
・金属くず・ガラスくず・鉱さい・建築廃材・ダスト類)
96年に中間処理<破砕>の許可(廃プラ・紙くず・木くず・金属くず・ガラスくず)
  自社ごみを焼却炉で燃やし始めた。
97年11・12月に、住民から県に苦情(白煙や黒煙)が寄せられていた。
98年1月末、黒煙苦情から県は「焼却炉の改善勧告」
98年2月下旬に、住民から県に苦情(黒煙)が寄せられていた。
98年3月3日、中間処理<焼却>の許可(紙くず・紙くず・繊維くず) 約5t/日
 
(厚生省の言い分)
「県が改善を確認していれば問題ない」
 
(愛知県廃棄物対策課では、)
「当時の担当職員から聞き取りなどをしたが、住民の苦情は保健所で指導し、解決していると回答があった。98年3月3日の焼却処分許可の2週間前、「黒煙と悪臭がひどい」という苦情があったが、これも保健所の報告書には「2月25日に解決している」と記録が残っている。焼却処分の許可は妥当で、許可の妥当性について調べるつもりはない。ただ、勧告や焼却処分の許可の経緯などの事実確認はする。
 
(豊田市は、)
悪評は耳に入っていたため、改善願を繰り返した。
99年3月3日、焼却炉の改善命令・一時使用停止命令を出す。
業者によるダイオキシン調査の適正さを、市は書類だけで確認。
2000年3月、市がダイオキシン調査。
2000年4月中旬、焼却炉が止まる。
 

 
【朝日・中日新聞/2000.07.03より】
◆産廃業者社長「プラスチック混入もあった」と認める
「測定ミス」「『黒煙』見間違いでは?」
 
同社長は、
 「木や紙くずとプラスチック類が分けられず、どうしても一緒に炉に入ってしまうことがあった」と、ダイオキシン類発生となる混入の事実を認めた。
 「従業員がプラスチック類を分別せずに焼却炉に入れたこともある」
 「黒煙を出したときにはすぐに注意した。(高濃度のダイオキシン数値は、市が委託した民間測定会社の測定ミスも考えられる」とコメント。
 県警が捜査に着手した違法な産廃野積みは、「昨年10月から11月まで(自分が)入院していたとき現場責任者が勝手にやった」と。
 「焼却灰を掻き出すとき、黒煙と見間違えたのでは?」
元従業員は、
 「事務所に『ダイヤは燃やすな』『黒い煙をダスト給料減額の対象』という張り紙があったのに、社長は燃焼を加速するため『入れろ』と指示した」と反論。
 「昨年、名古屋方面から運び込まれた医療廃棄物もみた」
豊田市の抜き打ち立入調査でも、黒煙は何度も確認されている。
摂南大の宮田教授は「自主測定の時だけ、ダイオキシン類の出るような物を除くなど、抜け道はある。普段の運転状況を客観的に示す証拠がないと説得力は乏しい」指摘。
 

 
【朝日・中日新聞/2000.07.04より】
◆地元住民ら「要望書」を提出
 
・希望する住民への健康診断
・土壌・農作物への汚染調査
・専門家による人体への影響についての説明会など5項目
 
◆豊田市「市産業廃棄物ダイオキシン類影響対策会議」を設置
 
・7月中に環境調査を始める。
・環境調査は環境庁のマニュアルに基づき、発生源となった施設から半径1.2キロの範囲で土壌や河川、魚類を対象に実施する。土壌調査の結果は、9月末にも判明する。調査の具体的内容は地元住民や有識者と協議しながら決める。
・健康調査は、住民を交えて実施方法を検討。
 
◆豊田市長の発言から
 
・基準値を下回る過去2年の大気中のダイオキシン調査の結果を根拠に
  「心配されるような広域的な影響はないのでは」と述べた。
・住民が求めている、死守道による施設とゴミの山の早期撤去に関し、
  「可能な限り業者自らが片づけるべきだ。市が強制撤去できる法的根拠もない」
 
◆市民団体「止めよう!ダイオキシン汚染・関東ネット」の発言から
 
環境庁のマニュアルに沿った調査だけでは生ぬるい指摘。「近年に振り注いだダイオキシン類をより正確に測定するため、地表部分を集中的に分析するなど、マニュアルから一歩踏み込むべきだ」
 
◆環境総合研究所・青山貞一所長の発言から
 
「現場の地形から判断し、500m以内では土壌から比較的高い値が検出されそうだが、広範囲な影響は少ないだろう」「自治体の腰の重さが全国各地で不安感をあおってきた。即座に対応するのは珍しい」
 

 
【朝日・中日新聞/2000.07.05より】
◆廃タイヤをトラックで搬入
 
 4日夕方までに、施設前の空き地に、約200立方bの廃タイヤが捨てられた。タイヤくず放置は、同県半田市内の土木建設会社社長(44)が運び込んだ。社長は「豊田市の枝下に一度搬入された後、同県東浦町にある同社の施設に違法に移されたので、同社が処理すべき」と説明。
 
◆「枝下」東浦町の破砕施設について
 
 県廃棄物対策課によると、東浦町の施設はH11年3月に廃プラスチックの破砕施設として届けがあったが、今年6月、破砕処理装置がないとして、県が廃止を指導。この時点で持ち込まれた産廃は、5千〜6千立方b。
 
◆豊田市の環境部長は、
 
 「豊田市の枝下から出た産廃ということが確認されない限り搬入は認められない。ただ、行政の権限には限界があり、警察の捜査を待ちたい」としている。
 

 
【朝日・中日新聞/2000.07.07より】
◆東浦町では、基準の10倍の廃タイヤを放置し続けた
 
 産廃業者「枝下」の同県東浦町にある産廃施設で、保管基準を大幅に上回る(7月初旬の時点で基準の10倍)廃タイヤを放置し、県から指導や調査を繰り返し受けていた事が判明
 
県廃棄物対策課の発言から
・H11年3月、東浦町にある4600平方bの土地で廃タイヤ等を破砕する営業の届けを提出し、営業を始めたが、次第に保管基準以上の廃タイヤが積まれるようになった。
・H11年7月〜H12年6月まで7回、立入調査や改善指導を繰り返した。
 
関係者によると
・「枝下」側が、東浦町の施設の地主に、借地契約の打ち切りを通告(今春)。
6月下旬、豊田市の「枝下」敷地内に産廃を移すことを、地主と合意。
 
豊田市は、
6月25日、豊田市「枝下」に対し、廃棄物の搬入中止の改善勧告を出し、「施設内に廃タイヤの持ち込みを許すのは違法行為を認めることになる」という態度を打ち出した。同社は、同社は扉を閉鎖。近くの私有地に廃タイヤを放置する事態になったという。
 
県環境部は、
・焼却施設からの汚水が矢作川に注いでおり、矢作川の水質検査をする方針を明らかにした。
 

 
【中日新聞/2000.07.07より】
◆焼却炉、廃止へ
 
産廃業者「枝下」は、問題となっている炉を廃止する以降を豊田市に伝えた。
 
しかし、膨大に積み上がったごみの処理の見通しは立たず、大量のタイヤ屑も運び続けられ、400立方bにも及んでいる。
 

 
【中京テレビ/2000.07.11より】
◆廃棄物の山から黒い水、そして医療廃棄物
 
 敷地内には廃棄物の高い山がある。木くず・紙くず・繊維くずしか燃やせないはずなのに、プラスチックや医療廃棄物も混入している。その山からとみられる黒い水を発見。その水は、矢作川に流れ込んでいた。
 

 
【朝日・中日新聞/2000.08.04より】
◆市民団体、豊田「枝下」に関して公開質問状
 

 
【中日新聞/2000.08.08より】
◆豊田の高濃度ダイオキシン
 
 焼却炉の排ガスから全国最高濃度のダイオキシン類が検出された愛知県豊田市枝下町の産業廃棄物処理会社「枝下(しだれ)」が、豊田市から受けた産廃撤去の措置命令に従わなかったとして、同県警生活経済課と豊田署は七日までに、廃棄物処理法違反(措置命令違反)の疑いで、同社と同社社長(59)を今週中にも書類送検する方針を固めた。
 
 調べでは、同社と社長は、豊田市枝下町上笹沢の同社処分場内の無許可の場所に積み上げた産廃約一万二千立方メートルについて、同市から三月二十一日、廃棄物処理法に定められた六十日以内の撤去と適正な処分を求める措置命令を受けたにもかかわらず、改善しなかった疑い。
 
 同社は一九九六(平成八)年に産廃収集運搬業の許可を得て操業を開始。九八年には最大日量五トンの紙や木、繊維くずの焼却処理の許可を受けた。しかし、産廃を無許可の場所に野積みするようになり、約一万二千立方メートルを不法に積み上げたままになっていた。
 
 豊田市は再三にわたり、改善勧告や改善命令を出すなど指導。三月に「最後通告」として、産廃撤去の措置命令(六十日以内)を出したが応じなかったため、五月二十三日付で同社と社長を県警に告発していた。
 
 豊田市が三月に実施した調査では、焼却炉の排ガスから国の基準値一立方メートル当たり八〇ナノグラム(一ナノグラムは十億分の一グラム)の約四十四倍に上る三五〇〇ナノグラムのダイオキシン類を検出。住民の間に動揺が広がり、同市が土壌調整のため動きだすなど社会問題にも発展。同社は三月に焼却を停止し、七月十日に焼却施設の廃止届を提出している。
 

 
【中日新聞/2000.08.18より】
◆産廃業者を書類送検
豊田の野積み撤去従わず
 
 愛知県警生活経済課と豊田署は十八日、同県豊田市から受けた産廃撤去の措置命令に従わず、無許可の場所に大量の産業廃棄物を野積みしたとして、廃棄物処理法(措置命令)違反の疑いで、全国最高濃度のダイオキシン類が検出された同市枝下町の産業廃棄物処理業者「枝下(しだれ)」と同社社長(59)をそれぞれ名古屋地検岡崎支部に書類送検した。措置命令違反での摘発は県内では初めて。
 
 調べでは、同社と同社社長は三月二十一日、豊田市枝下町笹沢の同社処分場内の無許可の場所に積み上げた廃プラスチックや木くず、繊維くずなどの産業廃棄物約一万三千八百立方メートルを五月二十日までに撤去し、適正に処分するよう豊田市長から措置命令を受けた。期限内に約八百万円をかけ、約千八百立方メートルを処分したが、約一万二千立方メートルを積み上げたままにし、措置命令に違反した疑い。
 
 豊田市は五月二十三日、同社と同社社長を豊田署に告発。同署などが捜査を進めていた。調べに対し同社社長は「産業廃棄物を全部処理する資金がなかった」と、容疑を認めているという。
 
ごみ残ったまま 住民不安消えず
 全国最高濃度のダイオキシン類が検出され、ずさんな産廃処分の実態が明るみに出た愛知県豊田市枝下町の産廃処理施設「枝下」と同社の社長(59)が十八日、書類送検された。だが、放出されたダイオキシンは元にもどらない。また施設内の大量のごみの山も今も残ったままだ。解決への妙案は見つかっていない。
 
 枝下町区長の三宅朝夫さん(63)は「社長から話し合いを持ちたいという申し入れはあったが、ごみを片づけない人と話すことはないと断ってきた。とにかく、片づけてほしい。解決への動きは今始まったばかり」と話していた。
 
48地点で土壌調査
 豊田市枝下町の産業廃棄物焼却施設「下枝」の排ガスから全国最高濃度のダイオキシン類が検出された問題で、同市は十八日午後、施設場内や周辺地域で、土壌などの調査を始める。
 
 調査地点は、計四十八地点。近隣の民間焼却施設の影響を考慮し、範囲を広げた。採取は二十五日まで。学識経験者による専門家委員会を設置し、調査結果を検討して十一月中をめどに報告書にまとめ公表する。
 
 今年三月に市が行った調査で、焼却炉の排ガス中から、基準値の八〇ナノグラム(一ナノグラムは十億分の一グラム)の約四十四倍に上る三五〇〇ナノグラムを検出した。問題の焼却施設は、七月に廃止届が出されている。
 

 
【毎日新聞/2000.08.25より】
◆初の検討会議開く−−周辺住民と行政
 
 産業廃棄物処分場の焼却炉から高濃度のダイオキシン類が検出された愛知県豊田市で24日、処分場の周辺住民と行政による初の「ダイオキシン類関連健康調査検討委員会」が開かれた。市は9月下旬に予定されている次回会議までに、健康診断の対象人数や実施方法などの具体案を示すことを約束した。今後、毎月1回会合を開き、年内には結論を出す予定。
 この日、参加したのは枝下、西広瀬両町の住民8人、竹内康浩・名古屋大大学院教授らと行政側の計18人。
 

 
【中日新聞/2000.09.05より】
◆撤去、行政代執行も
 
 豊田市は4日、産業廃棄物や焼却灰などを行政代執行で撤去することを視野に入れていることを明らかにした。市議会定例会で鈴木公平市長が「調査結果を踏まえ、いずれ代執行を含め決断しないといけない」「操業停止中であり、業者が自ら処理するとは考えにくい。(行政代執行は)公費を使うことからやむを得ないという一定の客観性が求められる。土壌などの調査結果を踏まえ、判断していく」と答弁した。
 

 
【中日新聞/2000.09.21より】
◆ダイオキシン類調査、全地点で基準に適合
 
 建設省中部地方建設局と県は7月27日、矢作川で実施したダイオキシン類調査結果について発表した。
★枝下大橋から下流1キロ(御船・石野町境)/0.66ピコグラム
★2.5キロ(越戸ダム)/0.92ピコグラム
★11キロ(明治用水頭首工)/0.19ピコグラム
★20キロ(日名橋)/0.18ピコグラム
 

 
【中日新聞/2000.09.21より】
◆豊田市議会が産廃で意見書(建設規制求める)
 
 豊田市議会は20日の本会議で、建設立地規制など廃棄物処理法の改正を求める「産業廃棄物の適正処理の推進を求める意見書」などを総理大臣や関係省庁大臣に送付することを全会一致で決めた。
 水源地や公共施設、環境に著しい支障を引き起こす恐れのある場所の周辺を施設建設場所から除外できるようにするため、廃棄物処理法を改正し地域の実情にあった処理施設の立地規制が出来るよう求めている。
 
 

 
【中日新聞/2000.11.11より】
◆『枝下』のダイオキシン土壌
    豊田市が安全宣言
 
 愛知県豊田市枝下町の産業廃棄物焼却施設「枝下(しだれ)」の排ガスから高濃度のダイオキシン類が検出された問題で、同市は十四日、施設内外で実施した土壌などのダイオキシン類調査の結果を発表した。汚染は施設内の狭い範囲にとどまり、周辺の環境や農作物には問題なく、周辺住民の健康への影響も極めて低いことが分かった。鈴木公平市長は「農産品に対し“安全宣言”したい」と言明。今後は、焼却灰や汚染土壌の処理が焦点になる。
 
 調査結果によると、焼却灰からは埋め立て基準(一グラム当たり三、〇〇〇ピコグラム以下=ピコは一兆分の一)の二・三倍となる六、九〇〇ピコグラム、焼却炉直近の土壌からは環境基準(一グラム当たり一、〇〇〇ピコグラム以下)の二・九倍となる二、九〇〇ピコグラムを検出。しかし、焼却炉から三十五−百七十メートル離れた施設内の残る四地点では、九二−一八ピコグラムにとどまった。
 
 また、周辺の三十一地点では、最高で九五ピコグラムで、環境基準や継続的にモニタリングが必要となる調査指標値(二五〇ピコグラム以上)を大きく下回った。矢作川など四地点での水質調査も環境基準を下回り、農作物も平均〇・〇〇一二ピコグラムと、全国調査結果の四十分の一だった。
 
 一方、排ガスから検出された基準値の四十四倍のダイオキシン類について市ダイオキシン類環境影響検討委員会委員長の鍬塚昭三名大名誉教授(土壌学・環境化学専攻)は焼却炉が三月から停止しており「焼却していた期間が短く、拡散したダイオキシン類の量が少なかったのではないか」と説明している。
 
 調査は施設敷地内六地点と周囲を含めた計四十八地点で八月に実施。十月に設置された同検討委が結果の解析、評価をし同日、鈴木市長に報告書を提出した。
 
 市は同結果に基づき「枝下」に対し、来年四月までに汚染土壌や焼却灰の適正な除去を求める行政処分を行った。施設内には約百二十立方メートルの焼却灰があり、市では、焼却灰や焼却炉周辺のダイオキシン類が吸着した土壌が流出しないよう防水シートで覆うなどの応急措置を施している。鈴木市長は会見でも「枝下側の対応の見通しがつきにくい。期間後、市として取るべき(行政代執行の)対応を判断したい」と発言に含みをもたせた。
 
 また、周辺住民から要望の強い健康調査を十六日から実施、健康面からも周辺住民の不安解消を図る。
 

 
【中日新聞/2000.11.17より】
◆ダイオキシンで豊田市 健康診断始まる
 
 豊田市の産廃中間処分場の排ガスから高濃度のダイオキシンが検出された問題で、地元の枝下、西広瀬町の住民を対象にした健康診断が十六日、同市西山町の豊田地域医療センターで始まった。健康診断は二段階で実施され、十八日まで三日間行われる「基本健康診査」は、十二月九日の「血中濃度検査」で百ccの採血が健康上支障がないかを確認するためのもの。
 
 十六日は両町の診断を希望する十六歳以上の住民七十七人が受診した。同市が十四日に環境調査結果を発表し、事実上の「安全宣言」を行っているだけに、診査を受ける住民たちに緊張感は見られなかった。
 
 十七日には五十四人、十八日は九十五人が受診する予定。また、両町の小学五年生から中学三年生までの希望者三十三人は十二月九日、免疫機能が低下していないかをみる検査を受ける。検査結果は医師六人による専門部会で検討し、来年三月下旬に公表される。  
 

 
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