あまごみ情報2000年

2000年08月24日

循環型社会形成、拡大生産者責任に相反する「RDF施設」(福山市)
◎福山のごみ燃料発電所 処理規模の縮小検討 参加自治体数が計画下回る(広島県)

 県などが出資の第三セクター「福山リサイクル発電」が、福山市に計画する家庭ごみで作る固形燃料(RDF)を使う発電所の処理規模の縮小を検討していることが十八日、県議会生活福祉保健委員会で明らかになった。(中国新聞 08/19 )

●推進派のイベント情報 -----―――

 環境保全講演会 「新しいごみ処理技術とダイオキシン類対策」
 〜RDFの現状と課題〜 鍵谷司
 
 日   時 9月5日(火)午後1時  
 場   所 広島県民文化センターふくやま
 主   催 環境にやさしいまち福山実行委員会 
 問合せ先 福山市環境保全課

 
●府中市では ―――-----

 府中市RDF入札予定は9月7日です。
 予算はすでに7月末の臨時議会で通っています。
2000年09月05日

首都圏から愛知へ産廃押し寄せる!
やはり、愛知には産廃がたくさんきているようです。
運動が少ない愛知県。みなさんの周りにも、産廃の波が押し寄せているのかもしれませんよ。

東京都の産廃移動について、
 「厚生省の調査」と「東京都の言い分」を。

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首都圏の産廃800万トンが都外に搬出 全国移動量の4割超 厚生省調査

主に埼玉−愛知ルート
 首都圏七都県の産業廃棄物の広域移動で、中間処理、最終処分を目的として、97年度に都県外へ搬出された産廃量は八OO万トンにのぼり、このうち5割以上に当たる460万トンが東京都から搬出されていることが、厚生省の調査でわかった。また、首都圏産廃の県外への搬出先をみると、「中間処理」では埼玉県が、また、「最終処分」は愛知県が、それぞれ最大の受け入れ地であることも判明。【環境新聞 08/30 】

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東京都まとめ 8割が適正処理確認 多量排出事業者 廃棄物抑制が浸透

 東京都は、産業廃棄物の多量排出事業者など六〇三事業者が都に提出した「事業者処理計画」の報告(97−99年度)をまとめ公表した。
 この結果、産業廃棄物の発生実績は計画策定時における予測発生量を下回り、排出事業者による廃棄物抑制の取り組みが浸透しつつあることがわかった。【環境新聞 08/30 】
2000年09月08日

上野ニュータウン勝訴 & ごみ広域化政策に反対共同声明
(2000.09.08)
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★「上野ニュータウン、
      焼却炉操業差し止めの判決!!★
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昨日、津地裁の傍聴に行ってきました。
健康被害も認められ、10数年の長い闘いの結果が出ました。長年の原告みなさんの観測や日記が、大きな証拠となりました。しかし、ここまで市民が努力しないと、生活が守られないことに、何とも納得のいかないものを感じます。

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★「ごみ処理広域化政策」の強行に
  反対する共同声明への賛同のお願い★
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 支持政党、思想の違いを超えての活動です。
全国の仲間が、呼びかけを始めました。

 下記の共同声明に賛同署名をお願いしたいと思います。できるだけ多くの賛同署名を集めて、できれば9月の早い時期に厚生省と国会議員に届けたいと思います。
● 賛同いただける方は、氏名と肩書等をご連絡ください。「賛同のお願い」
のコピー配布や転送を歓迎します。

【共同声明の趣旨】
厚生省が1997年以来、法的根拠なく「ダイオキシン対策」を口実に自治体に押しつけている「ごみ処理の広域化・大型化」は、環境問題対応として不十分であり、大量浪費社会を存続させ、自治体財政を圧迫するものであるから、これに反対する。

【「ごみ処理広域化政策」の強行に反対する共同声明】
 各都道府県の一般廃棄物担当部局が都道府県内を数ブロックに分割して、市町村を指導しながら「ごみ処理の広域化・大型化」をすすめていることがようやく広く知られるようになってきたが、これは厚生省環境整備課長通知「ごみ処理の広域化計画について」(1997年5月)にもとづいている。この通知は厚生省水道環境部長通知「ごみ処理に係るダイオキシン類の削減対策について」(1997年1月)と連動するものであるが、内容的には補助金などを駆使した「大型焼却炉」(可能な限り焼却能力300トン/日以上、最低でも100トン/日以上)への集約推進と、「RDF化(ごみ固形燃料化)施設」の建設推進が大きな特色となっている。たとえば九州山口地区でみても、ガス化溶融炉、固形燃料化施設、直接溶融炉などの新設計画が目白押しである(朝日新聞西部本社版2000年7月28日)。一説によると大型焼却炉の新設は全国で40兆円近い予算規模(年間国家予算の半分)が予想されるともいう。「新たな巨大公共事業」であり、納税者としても深い関心を抱かざるをえない。この「ごみ処理広域化政策」は手続き面と内容面において次のような多くの疑問点が指摘されているが厚生省主導で強引にすすめられており、ここで立ち止まって幅広い国民的討論を行うことを提案したい。

1.法律的根拠の欠如
 「ごみ処理広域化政策」は厚生省課長通達にもとづくものであって、法律的根拠がない。巨額の予算を投入して全国の一般廃棄物処理体制を大きく改変しようとするものであるから、本来なら十分な国会審議と国民的討論をふまえて意思決定されるべきである。しかるに、廃棄物処理法の大幅改正が1997年6月に行われたが、そのなかに広域化政策への言及はない。関連法規の大幅改正の国会審議中に、広域化推進が官僚機構の独断で決定されたと推測せざるをえないのである。厚生省から日本環境衛生工業会(焼却炉などの業界団体)への天下りが指摘されているが、「癒着・利権」の構造はないであろうか。

2.地方自治の侵害
 これまで廃棄物の処理は地方自治の根幹の一つとされ、地域住民がその地域の実情に応じて判断・運営するものであった。ところが、広域化・大型化の押しつけは、地方自治体独自の創意・工夫による廃棄物処理を押しつぶし始めている。これは、市町村の自主的決定に任されるべき自治事務への不当な干渉であり、「地方自治の本旨」(憲法92条)に反するものであると言わざるをえない。

3.発生源対策の欠如
 ダイオキシン類削減という目的は妥当であるが、その方法論が大型高温焼却炉にのみ過度に傾斜していることは大いに疑問である。最大の問題は発生源対策の欠如である。

4.「有機塩素化合物の総量規制」などの必要性
 発生源対策としてたとえば、塩化ビニルをはじめとする「有機塩素化合物の総量規制」がはかられるべきである。POPs(残留性有機汚染物質)規制条約の交渉、欧州の建材業界の脱塩素化、厚生省の調理用塩ビ手袋の自粛要請(2000年6月)、カード業界の脱塩ビ化方針(2000年8月)など国内外の動向からもそれが要請されている。「ダイオキシン生成への塩ビと食塩の寄与度に大差はない」という塩ビ業界の主張は、活性白土の添加など不適切な実験条件のデータによるものであることも指摘されている(植村振作氏)。水道管や電線被覆も塩ビ代替品が実用化されている。塩ビ削減により苛性ソーダの供給が不足するならば、苛性ソーダの製法を変更すればよい。

5.型焼却炉の技術的完成度への疑問
 ガス化溶融炉や直接溶融炉は未完成な技術であり、ドイツのガス漏れ事故(1998年8月)をはじめ事故やトラブルが少なくない。日本の大型炉は欧米に比べて相当割高であるとの指摘もあり、自治体財政の圧迫という観点からも重大である。また、小型焼却炉でもダイオキシン対策は可能であるとの指摘もある。

6.ダイオキシン以外の有害物質対策の欠如
 ダイオキシンが生成しない高温でそれ以外の有害な有機塩素化合物が生成するとの報告もあり(西岡一教授)、ダイオキシン類のみに傾斜した有害物質対策の合理性には疑問がある。ダイオキシン類だけにこだわった燃焼条件の模索よりも廃棄物の減量と「脱焼却」の方向をめざすべきである。

7.大型炉による大量廃棄社会存続の懸念
 「ごみ処理広域化政策」は「人口10万人当たり1日処理量100トン以上」の方針であるから、「1人1日1キロ」のごみ焼却を想定していることになり、循環型社会の基本原則のひとつである「ごみ減量」に逆行する。すでに東京都の清掃工場ではごみ減量の進展と不況による「ごみ不足」から焼却炉の休止が相次いでいる。福岡県朝倉町では広域ブロック(1市8町)のガス化溶融炉新設計画にともない、せっかくうまく運転されている生ゴミ循環の堆肥工場の休止が検討されている。「ごみ処理広域化政策」は大型炉連続運転のための「ごみ不足」回避の必要から「大量廃棄社会」の存続を促しかねないものである。ごみ量確保のために産業廃棄物まで入れることにもなりかねない。大量焼却による炭酸ガスの排出は地球温暖化の要因にもなるだろう。また、ごみの広域大量搬送によるトラック公害の増大も懸念される。

8.ごみ固形燃料化(RDF化)施設の建設推進への疑問
 RDFは、未完成な技術、プラスチックごみ大量焼却による環境汚染の懸念、ごみの分別に逆行する、製造コストが高い、投入エネルギーが大きい、売却価格が安い(相場はトン10円という)のに売れ残り埋め立てられたり焼却される、ダイオキシン対策や重金属対策も容易でない、事故対策が不十分、既設の地域で悪臭・頭痛・吐き気の苦情がある、など多くの問題点が指摘されている。投入エネルギーが大きいことは「エネルギー浪費社会」の存続を促しかねないものでもある。

以上の理由から、私たちは、政策手法と内容の公益性に多くの疑問がある「ごみ処理広域化政策」の強行的推進に反対し、政策の再考と幅広い国民的討論を求めるものである。賛同の署名を募りたい。
2000年8月31日

【共同声明の賛同呼びかけ人(50音順)】
池田アヤ子(新日本婦人の会長崎県本部副会長)、石井健(久野の環境を守る会)、梶山正三(弁護士)、河内俊英(久留米大学医学部教員)、坂本隆([弘前]ゴミ問題市民の会会長、病院長)、田口正己(立正大学教授)、津川敬(環境問題フリーライター)、戸田清(長崎大学環境科学部教員)、中谷純子(奈良市のごみを考える会)、西岡政子(横浜・ゴミを考える連絡会)、長谷川憲文(ゴミ問題・ゴミ発電を考える会)、原進一(ごみ処理広域化・大型化に反対する首都圏ネットワーク)、藤原寿和(止めよう!ダイオキシン汚染・関東ネットワーク)、別処珠樹(奈良ごみの会)、村田徳治(循環資源研究所代表)、山本節子(ジャーナリスト)、吉川三津子(海部農業と暮らしを守る会)
2000年09月13日

スーパーがレジ袋を、ごみ指定袋として許可を取る!
 先日、スーパーコンツネが、指定袋に使えるレジ袋を使い始めたという記事を見て、大変驚いております。便利そうなレジ袋。あれば便利かな?と無料であるが故、どんどん家庭内に持ち込まれ、結果的にはゴミとなって捨てられています。

 指定袋に使えるレジ袋が認められたならば、マイバッグを利用する人などいなくなり、レジ袋を余分に貰う人がどんどん増えるでしょう。そしてますますレジ袋はゴミとして捨てられることになるだろう思うのです。

 名古屋市は、ごみ袋を買って使用することによる「ゴミ減量効果」をねらって、指定袋制導入に踏み切ったのだと私は思っています。しかし、名古屋市は、このスーパーの動きにストップをかけませんでした。とても矛盾を感じています。

 もし、指定袋導入時に、「指定袋使用しましょう」だけでなく、「何故指定袋制を導入するか?」の説明もしっかりされていたならば、スーパーもこのようなことはしなかったでしょうし、市民も歓迎する態度は示さなかったでしょう。指定袋のことだけでなく、分別についても、「何故分別するのか?」の説明が大切だと思います。

 東京都杉並区では、1枚5円のレジ袋税の導入を検討しています。ごみ減量先進都市を目指す名古屋市には、レジ袋有料化など思いきった施策を期待したいと思っています。レジ袋有料化が実現したならば、レジ袋を「名古屋市指定ゴミ袋」にすることも検討の余地が出てくるかもしれないと思うのですが・・・。
2000年09月14日

大江川のダイオキシン汚染源は、東レ工場
豊田市「枝下」産廃に続き、またまた愛知で大きなダイオキシン問題が発生。

 マスコミ報道されましたが、名古屋市大江川ダイオキシン調査により、ナイロンの原料を製造している東レ工場から2600ピコ/gのダイオキシンが検出されました。(環境基準値は、1ピコ/g)

 藤前干潟埋立断念より、早急に最終処分場が必要になり、大江川の環境調査を行ったのが、今回の結果となりました。全く偶然の発覚です。

 6月に新聞報道され、工場の立入調査をし、結果は2ヶ月くらいで出ると市行政は言っていた。2ヶ月後に、電話で確認したときには「まだ、どのように発表するか内部調整中です」と、市担当者。「じゃあ、相当高い数値が出ているのですか?」と私。「マスコミ発表していないからまだ言えない」とのやりとりがありました。

●7月には、発生源の特定が出来ていたのに、市民に発表せず、企業と内々で話を進め、設備整備を終えて「もう問題は解決しました」と発表する姿勢には、市民を無視した方法で大変な怒りを感じています。

●今回の問題で、ダイオキシン特別措置法の欠陥も暴露されたと言えるでしょう。

 東レは、焼却施設があるということで、ダイオキシン特別措置法の水質排出基準が適用されます。しかし、ダイオキシンを垂れ流した工程は、ダイオキシン特措法の特定施設に該当するものではありません。特定施設ではない工場で、これだけの濃度で出ていること、それがやはり塩素化合物を使用する過程からでていること、を考えると、
* ダイオキシン特措法の特定施設の範囲だけでなく、塩素使用施設を徹底調査しなければならないこと
* 素材対策を入れなかった特措法の失敗を感じます。
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(2000.09.18)
 東レ名古屋事業所からのダイオキシン汚染問題で、環境庁が今までにないほどの早い対応をしました。ダイオキシン特別措置法の特定施設にあたらない化学繊維製造過程もダイオキシン規制が必要との見解を示しました。

 やはり早い時期に、大江川汚染源の特定はされていたのでしょうか?あまりにも早い環境庁の反応に、返って驚いてしまいます。


2000年09月27日

学習交流集会 脱焼却で 「資源循環型社会」を!
(上野ニュータウン自治会の「産廃」勝訴記念)
(2000.09.27)
三重県からのイベント参加の呼びかけです。
皆さんのご参加、お待ちしております。

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学習交流集会 脱焼却で
   「資源循環型社会」を!
(上野ニュータウン自治会の「産廃」勝訴記念

  上野ニュータウン自治会
  廃棄物問題ネットワーク三重

 苦しい長い長い運動の末、「産廃」焼却炉による有害ガスや悪臭公害から解放される見通しがつきました。去る9月7日、全国で初めてその操業禁止の判決を本裁判で勝ち取ることができ、住民一同この勝利の喜びをかみしめています。
 既に昨年2月仮処分決定で操業は一時停止していましたが、今年はその勝利を祝うかのごとく大輪のひまわりが見事に花を咲かせました。小鳥もさえずり野ウサギも跳びはねています。

 全国の仲間の皆さん
 ごみ問題を解決するために「資源循環型」のシステム作りに取り組む皆さん皆さん方の物心両面のご支援の賜と心から感謝しお礼申し上げます。この勝利は私たちだけのものでなく、各地で闘う方たちの「国民共有の財産・宝」と思っています。
 つきましては、ご支援頂いた皆さんにその活動・勝訴判決の一端をご報告し、共に運動の発展と脱焼却を目指す学習の場に致したく、下記のように報告会を開催いたします。
 ご出席いただければ幸いです。(感謝の気持ちをこめて皆様のご来場をお待ち申し上げております)


 日 時 : 10月8日(日)13時から
  (受付:12時30分から)
 場 所 : 上野市四十九町2802番地
  三重県伊賀県民局上野庁舎

 連絡先:上野市木輿町1064−286番地
  上野ニュータウン自治会
  (会長/吉田正昭 п彦ax 0595-21-3222)
  廃棄物問題ネットワーク三重
  (代表/山下正行 п彦ax05973-2-1527)

裁判勝利報告と講演・学習プログラム
1.開会
2.挨拶 廃棄物問題ネットワーク三重
3.報告
  伊勢市から新法施行後初の知事不許可処分
      (矢持「産廃」最終処分場)
  紀伊長島町「廃棄物処理法」と「水道水源保護条例」
  (「産廃」処理場の高裁勝利)
  上野市「産廃」処理場の操業禁止本裁判で全面勝利
  (上野ニュータウン自治会)
4.来賓挨拶
5.講 演  弁護士・村田正人
6.ともに連帯して進める各地から
 報 告:徳島県阿波町、丈六町、和歌山県橋本市、
  宮城県川北町、静岡県、神奈川県
 連帯の一言:奈良県、京都府、岐阜県、愛知県など各地から
7.上野ニュータウン自治会:
  薬学博士畠山光弘氏の「住民運動と環境監視」
8.閉会


2000年10月10日

ベトナムのダイオキシン問題(枯れ葉剤)
昨晩のテレビ番組「今日の出来事」、ご覧になられましたか?

 ベトナムでは、アメリカが撒いた「枯れ葉剤」に含まれていたダイオキシンで、障害を持った子供達がたくさん生まれました。母体にダイオキシンが蓄積されていることが大きな原因とされていました。

 しかし、環境中のダイオキシン濃度は日本と同じくらいで、母体の残留が少ないにもかかわらず、障害を持った赤ちゃんたちが産まれている事例が報告され、一例として、祖父が大量のダイオキシンを曝露し、その孫に手首足首のない赤ちゃんが産まれたことが紹介されていました。

 熊本学園大学の原田正純先生のコメントでは「染色体異常が、遺伝している可能性がある」と。3、4歳の手のない子供たち、足の長さが左右違う子供たちが、あどけない笑顔で走っている姿には、何とも言えない思いでした。産廃闘争地域の周辺では、健康異常がおきているところもあるそうです。他国での出来事とは思えないですね。
2000年10月31日

塩ビのリサイクルで環境ホルモン漏出
塩化ビニルに関する報道です。
生産時、使用時、焼却時、リサイクル時
どの段階でも問題の多いプラスチックです。

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塩ビのリサイクルで漏出の可能性 市民団体指摘

 環境ホルモン(内分泌かく乱物質)の問題に取り組む「環境ホルモン全国市民団体テーブル」(東京都目黒区)は26日、独自の調査から、再生利用が盛んな農業用塩化ビニールのリサイクル過程で、環境ホルモンが漏れ出している可能性があると発表した。同団体は、こうした有害物質を含む製品のリサイクルでは、処理の過程で環境汚染を招く恐れがあるとして、環境庁やメーカーなどに調査と安全対策を要望した。

 同団体は、温室などに使われる農業用塩化ビニールの製品2種類と、使用後の塩化ビニールをリサイクルして作られた再生原料について、フタル酸エステル類の2物質の含有量を調べたところ、製品には25〜31%含まれていたが、再生原料では16%だった。フタル酸エステル類は、塩化ビニールを軟らかくするために添加されている。

 2物質のうち、一つは、環境庁が、精子の形成を阻害するなどの作用を人体に示すとして環境ホルモンと認定している。もう一方の物質については、同団体は「欧州では環境ホルモンとされている」と説明している。

 塩化ビニールは、リサイクルの過程で、使用後の製品を細かく破砕して洗浄したり、加熱して粒状に加工している。同団体は「フタル酸エステル類は熱を加えると分離しやすく、製品と再生原料とに含まれる量の差は、リサイクルの過程で排水や大気に漏れ出した可能性がある」と分析している。 毎日新聞(2000年10月26日)
2000年11月02日

学校でのPCB問題
数週間前にも、岐阜県の小学校で蛍光灯装置が破損し、子供達がPCBを浴びる事件が報道されました。

昨日、高2生が、「PCBの問題で、古い校舎の工事があるんだって」と、話してくれました。

話を聞くと、PCBが使われた古い蛍光灯装置が未だに使われており、以前から校長先生が教育委員会に改善を申し入れていたそうですが、実現されなかった経緯がようです。

今回の措置は、現場の先生のからの働きかけで、実現したそうです。

皆さんの町の学校は大丈夫でしょうか?
2000年11月07日

ごみの自区内処理確立を国に要求へ
昨日行った「愛知県廃棄物対策課との懇談(豊田市産廃・枝下について)」で、愛知県も、保健所との意志疎通不足を認めています。

以下、福井新聞より。

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ごみの自区内処理確立を国に要求へ・県、監視強化も
 (●2000年11月7日 ●午前10時30分)
 県会の環境・エネルギー対策特別委員会(坂川優委員長)が6日開かれ、敦賀市の廃棄物違法搬入問題を契機に露呈した県の廃棄物行政の問題点と今後の行政の進め方をまとめた総括が説明された。県は、監視指導体制を強化するほか、県外から大量の産廃が運び込まれた事態を踏まえ、ごみを発生した都道府県内で処理する原則(自区内処理)の確立などの制度改正を国に求めていくとしている。

 総括は、議会側が先の定例県会で、長年にわたり県が違法増設を黙認することになった原因や現行法の限界を示すように求めたことに応えたもの。

 行政の問題点では▽本庁と保健所の意思疎通が不十分▽過去の経緯が教訓として生かされなかった−などを挙げたほか「管理職も含めて職員の知識、経験不足も大きな原因になった」(栗田文雄環境審議監)と反省。廃棄物が増え続ける一方で行政の対応が追い付かないなど、複合的な要因で起きたと説明した。

 今後は、組織を強化して監視、指導を徹底。監視計画、パトロールの態勢、指導事項や問題点への対応などを定めた監視マニュアルの原案を策定中で、早ければ12月県会で提示するとした。来年度には、一般・産業廃棄物の発生量や必要な処理施設を検討して廃棄物処理計画を策定すると説明した。

 国に対しては、敦賀市の処分場問題への助言・指導と財政措置のほか、産廃処理施設の立地基準の明確化、廃棄物の自区域内処理の原則の確立などを盛り込んだ要望を行う。近畿、中部のブロック知事会議に重要要望事項として提出し、国に働きかけていく。敦賀市樫曲の最終処分場問題では、新たな対策は示されなかった。

 総括に対して委員からは「初歩的な問題を今から徹底するのは、行政の不十分さ、遅れの表れ」「踏み込みが足りない」との声も出された。ただ、敦賀市の処分場問題では、県が事業者のキンキクリーンセンターを告発し、業者も県を相手取って損害賠償訴訟を起こしている点もあり、安全性の確保のほかに具体的な意見はなかった。(2000年11月7日 福井新聞)


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