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Last Update: 1999/08/10  

99/07/21発行:「ゴミネット通信」48号より

★「ホットな名古屋のごみ問題」
 


 
2月の非常事態宣言後、名古屋市が
さっそく打ち出した繋急対策の中身は、
 
 
また、平成12年度から●その他縦製容器包装●ペットボトル●その他ブラスチヅク容器包装も、ピン・缶と同様のステーション収集を実施する予定になっています。@〜Bは一般家庭が対象ですが、@のおかげによって、逆有償ゆえに破綻していた私の町内の集団資源回収も、この6月からやっと再開することができました。私の町内は高齢化が著しく、子供会の会員もわずか13人。子供会の役員3名は学区役員も兼務。町内はぽとんど坂道で、2〜3ケ所に重い雑誌や新間紙を集めることは全く不可能につき、以前も各戸収集してもらっていました。それが古紙の暴落て、回収してもらえなくなっていたのです。各戸収集だと拠点回収の2倍くらいの回収費を払わねぱなりませんが、回収量に応じて市から出る事業協力金で、それが賄えるようになったからです。この古紙だけでも1ケ月で15s程あり減量効果は大きいので、まだ取り組んでいない自治会は住民からも、行政からも声をかけると良いと思います。同じく、Cが事業系の紙ゴミのリサイクルへの動機付けになると思います.生ゴミについて我が家では、95%ほどを単に庭へ埋めているだけですが、一日350〜500gの減量になっています。Bのコンテナボックスは住民からもいろいろ問題を指摘されていたのて、改善につながると思います.住民以外の人が不法投棄する、収集日以外の日もゴミを出され、悪臭と虫がわくなどの間題が解決され良かったと思うのてすが「収集日の朝にしかもう出せないのね」とマンション族の友人は少し複雑な心境のようです。Eの事業系のゴミの全量有料化は、一般家庭のゴミと性格が違う、つまり利益を出した後のゴミであり、受益者負担はやむを得ないと思います。Fの透明・半透明の指定袋制度の導入は、ゴミの分別には有効で、わざわざ指定袋を購入しなければならないので減量効果も期待できそうです。行政も導入の根拠をそう説明しています。そして、これらの減量施策を具体化するために,5月27日、名古星市は「ごみ減量先進都市なごや検討委員会」を設置しました。しかし、8名の委員全員が学識経験者、学者先生で、どうしてこうなのか?残念です。消査者団体や企業という、ゴミを排出する当事者もいれてほしかったです。が、どんなことが議論され提言が出されるか期侍して見守っていたのですが、検討委員会設置後わずか2週間、第3回目の会合で家庭ごみの有科化を緊急提言に盛り込むという記者発表が出,大変驚きました。市民の代表である名古屋市会の関係委賞会に,先の指定袋の提案が出る2日前のことてす。いくら非常事態で緊急とはいえ、議会制民主々義のルールからすると、いささか問題です。
 
 「ヘらそうゴミ・なごや市民集会」の呼びかけ団体と相談会をもちました。そして、@どんなことが議論されているのか?市民の声を聞いて欲しいというので検討委員会に対し公開質問状を。A議会委員会には、講査研究と議論をしっかりやり広く市民の意見を聞き、慎重に事を進めて欲しいという要望書を出すことになりました。それでも6月25日、第4回検討委員会から有科化を盛り込んだ繋急提言が出されれ私達の公開質問状には文章ではなく、事務局から口頭て回答がなされました。
 
 7月10日、緊急提言の4項目について市民がどう受け止めたか?
ということで、「へらそうゴミ・名古屋市民集会」Part3を開催
 





 

提言 @容器包装の削減と資源化の推進。
    A古紙リサイクルの促進について。
    Bごみ減量推進のための地域リーダー
    C家庭ゴミの有料化。
 





 
 
●集会で出された意見
 
提言@について、消費者・事業者・行政が協力しないと進まない。発生抑制になるリターナブル、デボジットを先送りにせず、大胆にやってみる。
提言Aについて、再生品の利用拡大が必要だが、再生品自体アイテムが少ない。店頭にない、清報不足で、欲しい人の手に届かない。
提言Bについて、地域リーダー養成護座の開設。修了著がリーダーになる。
提言Cについて、有斜化するなら減税が必要。単なるごみ処理費の徴収で発生抑制や、環境汚染を防ぐための材質の転換はおきない。
 
 有料化で本当にゴミは減るの? 提言でも<有料化を導入する際には、市民がゴミを減量、リユース・リサイクルを進めるためのシステム整備がなされていること。>となっています。前ぺ一ジの緊急対策@〜Fと、平成12年度から始まる容器包装の回収を徹底的に実行すれぱ、相当効果が出ると思います。でも、これは排出抑制てあって発生抑制ではありません。次はやはり、発生抑制に取り組まないと減量は進まないでしよう。有料化については、減量効果を上げる工夫をさらに進めながら、慎重に議論したらどうでしよう?(By 岩 月)
 
 
 
 
 

★古紙学習会から得たもの
 


 
 
 去る6月7日に(株)石川商店の石川専務をお呼びして古紙の流れや古紙業界の現状などを語っていただきました。石川商店は名古屋市内に本社をおき、4つの営業所を持つ大手の古紙問屋です。以下に学習会での内容を報告します。
 
・古紙はどのように資源になっていくのか
 
 子供会や婦人会などで新聞や雑誌ダンポールの回収に携わったことのある人は多いことでしよう。しかしこのような資源がいったいどのような過程で何に生まれ変わっていくのかを知っている人は少ないでしよう。以下にその工程を簡単に示します。

古紙  水で溶かす  インクの除去  異物の除去(金属・プラスチック・砂など) シート状にする  伸ばす  乾燥  巻き取り  出荷
 
 
生まれ変わる先は,
雑誌や牛乳パックはそのまま雑誌や牛乳パックに生まれ変わっていくのかと思っていた人がいたと思います。意外や意外そういうわけにはいかないようです。そのわけは?
 
・再生の仕組み
 
 紙には大きく分けて、ダンポールやポール紙のような「板紙」といわゆる普通の紙「よう紙」とに分けられます。一段的には紙を再生利用すると晶質が落ちます。新聞紙だけで真っ白てスペスペなコピー用紙はできません。雑誌に関しては背のりが付いているため、溶かした段階でのりも溶解し、再生紙に歪な黒い斑点がでてきてしまいます。故に雑誌の使い道は自ずと、ダンボールの中芯やポール紙の裏側にしか使われなくなってきます。(外から見えない部分に使われる)
 
 古紙の回収には禁忌品と呼ばれる、集めてはいけないものがあります。例えば、感熱紙、カーボン紙、窓付き封筒、ビニールコート紙等。これらのものはそれ自体再生が難しく、少しでも新聞雑誌などに混ざると新聞雑誌の再生事態が難しくなります。それくらい古紙の再生はナイープなものであるといえます。つまり、分別いかんでいかにより多くの資源が有効利用できるかどうかがかかっているといえます。特に最近問題になっているオフィスから出るミックス古繊(くず箱に入っているいろいろな紙)を細かに分別すれば相当量の古紙が資源化できるはずです。
 
・何が今問題になっているのか
 
 10年ほど前から自治体は市民が回収した古紙に補助金を与えることをし始めたため、ますます市民の古紙回収に拍車がかかった。その結果起こったことは、必要以上の古紙が市場に集まり始めたということ。古紙に限らず.供給が需要を上回るとその商品の価格は下落します。いまでこそ少々古紙不足という様相を呈していますが、一時集められた古紙が問屋に長期間積まれ結局ごみとなってしまった事態が発生しました。ここで今後ますますリサイクルが進み、ますます古紙の収集量が増えていったとき、いったいどうすれば良いのでしようか。パルプ100%の紙を減らして古紙利用を増やせばいいではないか、輪出を考えればいいではないか、という話になってきます。しかし今やリサイクルの問題は国際的な問題になってきており、単純に輪出すればいい、輪入すればいいと言うことではありません。需給パランスの問題は今後の大きな課題です。
 もう一つの大きな問題は、再生商品の利用。古紙の再生商品は大量に生産されていないためどうしてもパルプ100%商品の価格より安くなりません。我々が意識して再生商品の購入をしていけぱ価格は安くなり購入しやすくなっていくはずです。そのための啓蒙運動は地道にやっていくことが必要てしょう。
 時折思いますが、使ってすぐ水に流すようなトイレットペーバーは100%古紙のそれも見た目は悪くても雑誌100%でもいいのではないかとか、なぜこんなにいろいろな新聞があり、ちらしがあり、週刊誌があるのか、紙の浪費国をつくずく実感してしまいます。
石川さんお忙しいところ本当にありがとうございました。(By 笠原)
 
 
 
 

★我が家に分別用に18個の容器あり
 


 
 
 名古屋市から豊田市に引っ越しをして、早や五カ月経ちました。豊田に移って一番うれしかったのは、分別収集が名古屋市に比べ数段と進んでいることでした。まず、「燃やすゴミ・埋めるゴミ・金属ゴミ・粗大ゴミ」の5種のゴミを指定された袋て分別して出します。次に資源の日には「ガラスびん・飲料缶・ペットポトル・有害ごみ」の4種をやはり指定袋にて出します。また、リサイクルステーションヘの搬入用として「新聞・雑誌・紙パック・段ボール・古着古布・アルミ缶・白色の発砲スチロール」があり、たまると自分の都合のよい時に持っていきます。スチーションは大型スーパーにあり、営業している時なら、いつでも搬入できるので、働いている主婦としては便利でいいなと思います。
 従って、わが家では分別のための容器を沢山用意して、日々まじめに努めています。また、生ゴミに三つのコンポストを用意して、ポカシ(EM菌発酵剤)を入れ交互に使い、畑の肥料に使いだしましたから、計18個もの容器があることになります。う〜ん!ちょっとしたリサイクルステーションだなと、専用棚を見ながら一人で悦に浸っています。そして、名古屋市民が皆これぐらいの分別をしたなら、現在の愛岐処分場はまだまだ使えると思う。また、新聞にチラシを入れないようにと販売店に言ってあり、これは案外知られていないことで、新聞投書しても採用されないアイデアです。しかも確実に家庭に紙ゴミ類が入るのが減るのであり、お勧めしたいことです。
 豊田市は勘八峡の近くに埋め立て処分場がありますが、HI3年には満杯になりそうで、危機感を抱いてH9年に現在のような分別収集を始めたと係の人が教えてくれました。その結果、埋め立てゴミは半分に減って、5〜7年は延命できる予定になったと言います。 ところで溶融炉という面期的?な炉が作られたようです。これは全てのものを超高温で溶融させ、ダイオキシンが出ない炉だということです。つまり、分別やリサイクルが不必要なものになります。2月にごみネット仲間が企画した槌田敦氏の講演内容にも、全て焼却できるものはした方がよく、リサイクル運動はエントロピーの増大につながり、汚染が溜まるだけと彼は言います。確かにビンのリサイクルのように洗うだけで再利用するなら汚染は少ないのですが、牛乳パックなどはいろいろな工程を経てさまざまな薬品を使いますから、再生に使われるエネルギーや汚染を考えると、槌田氏の説くようにその必要はないと私も思います。
 どんなこともさまざまな側面を見ていき、総合的にはどちらが優るのかよくよく見極めなくてはいけないはずなのです。なぜかリサイクルが一番正しい環境を守る道だと信じているむきがありますが、もっと大局的な見方をしたいなと思います。でも、その大局的とか総合的な見方というのが実際にはよく分からないことばかりで、私自身はまだまだ結論を見い出せるところにいません。しかし、それでも個人としてできることがあれば、何かせずにはいられません。少なくともわが家が排出源となって、環境を汚染しないようにするには何をしたらよいか、もっと考えを深めてみたいと思ってます。
 
 新居の浄化槽は合併浄化槽といい、よくある単独浄化槽とは全く違う頼もしい装置です。台所の排水と風呂や洗濯物の排水が、トイレから出るものと一緒になって、沈殿槽や嫌気性と好気性のバグテリアなどの槽に別れて、浄化に努めてくれます。かなり浄化能力の高いもので、知られているものの中では最高のようです。近くに行って耳を澄ますと規則的な音が聞こえて、なんだか自分の庭に浄水場があるみたいで、うれしくなるのです。この水を利用して洗車も畑の水まきもできるので、上水でも下水でもない「中水」と呼ばれるものになります。そして、これを近くの籠川に流すのですが、川の汚染が少なくて済むので、自分の気持ちとして納得できるのが、やっばり気分いいのです。
 というわけで、わが家から排出する環境汚染についての心配は、かなり軽減できるようになりました。でも電気やガスやガソリンなど、使う分についてはなかなか節約できず満足できる域に至りません。ただ、ソーラーシステム(太陽熱での床暖房)を取り入れたので、暖房と貯湯に使うことができます。最近のソーラーは効率性が良くなり、太陽の照らない曇り日でも部屋の温度を高く保つことができ、日が照っていれば確実に貯湯に回せます。従って、冬の寒い日でも、部屋の温度は真夜中でも18〜20度ぐらいと快温なので、電気やガスの暖房が要らず、食器洗いや風呂用のガスも節約できます。なお、六月からは風呂の湯は全て太陽熱だけで賄えています。しかし、最後に残るのがガソリンです。2年前に燃費が良い軽自動車を買ったのですが、それほど燃費はよくないのでガッカリです。自動車を持たないようにするにはホント勇気がいると思う。残念ですが私にも無理です。
 ところで、合併浄化槽を購入すると豊田市では補助金がでて、わが家のサイズで52万円の補助となりました。また、ボカシ容器もほぼ半額が市からの補助となり、これもかなりうれしいことです。そして、指定袋でしかゴミを出すことができず、その袋も大きさが小振りで、沢山入らないという特徴があります。ですから、一つの袋にギュウ詰めにして、スーパーで袋を貰わないようにしたり、買い物袋持参などにも励むようになりました。私はどうもいい加減になりやすい性格で、自分に甘くて買い物袋持参の習慣がつかずに、忘れてしまう事が多かったのです。しかし、豊田市に来て、どうやら習慣化できそうです。指定袋はたいした額ではないのですが、心理的なところで効果があるように思われます。 名古屋市はゴミ収集の有料化を打ち出そうとしていますが、私はその前に指定袋制度を取り入れて、それから考えてもよいのではと思う。(By 竜頭)
 
 

 
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