【コメント】
この処分場は、安定型処分場です。
安定型処分場へ入れることができるのは、安定5品目(ゴムくず・金属くず・ガラス及び陶磁器くず・廃プラスチック・建築廃材)。有害物質を流出しないだけでなく、それ自体も腐敗・分解しなくて、汚水を発生しないと考えられる廃棄物が処理されます。
しかし、新聞報道によると、不許可の理由に「地下水汚染、排水処理などに問題」となっています。
つまり、安定5品目からの汚染の可能性を認め、安定型処分場の安全性は保証できないことを述べていることになります。
<朝日新聞から・2000/06/21>
愛知県細川町で民間業者が進めてきた産業廃棄物最終処分場の建設計画について、県は20日、「周辺地域の生活環境への配慮が十分でない」などとして、業者の設置申請を不許可処分とすることを決めた。
地元住民は、住宅地・学校が近いと反対運動を展開。
計画は、面積=約2万4千9百平方b、安定型処分場。建築廃材や廃プラなどを19万3千立方b埋めるというもの。「スズセイ」が昨年6月、県に許可申請した。
県は不許可の理由について、処分場えん堤の安定性が確認できず、技術的な基準に適合している認められないと指摘。さらに、埋立地の底から汚れら水が漏れ出す可能性があるとした。
この計画を巡っては、業者側が97年10月、市と事前協議に入ったが、地元住民の反対にあい、いったんは撤回した。しかし、あきらめず、昨年2月、愛知県に事前協議書を出した。
<中日新聞から・2000/06/21>
「処分場の側面の壁の安全性が確認できず、壁の崩壊で廃棄物が流出する恐れがある」などとして県は不許可とした。
手続きを厳格化した平成10年後、不許可になるのは三重県伊勢市に続き2例目。
市議会も全会一致で「建設中止を求める請願」を採択。
住民は、知事宛に建設反対の意見書を5千通を提出。市も住民の意見を尊重を求める意見を県に伝えた。
<毎日新聞から・2000/06/21>
昨年6月に業者から知事あてに設置許可申請が提出されたが、岡崎市長や地元住民らが4800通を上回る設置反対の意見書を知事に提出していた。これらの意見書などをもとに、学識経験者らで構成する第三者機関「県廃棄物処理施設審査会議」が設置計画を審査。その結果、えん堤崩壊の可能性、火災発生時の維持管理、地下水汚染、排水処理などに問題があると判断、知事に意見を伝えていた。