● 地下水からも、有害物質!井戸水使用を控えるよう呼びかけ!(岡崎市)
<5/08 東海テレビより>
愛知県岡崎市の地下水から環境基準を最高で770倍上回る有害物質のテトラクロロエチレンなどが検出されていることが、岡崎市の調査で分かりました。環境基準を上回る有害物質が検出されたのは岡崎市の細川町や小針町、丸山町の3地域です。このうち細川町からは去年4月、環境基準を770倍上回るテトラクロロエチレンが検出されたほか、今年4月には環境基準を2.6倍上回るトリクロロエチレンも検出されました。小針町では今年2月に環境基準を3.3倍上回るテトラクロロエチレンが検出され、丸山町でも去年8月、環境基準を1.7倍上回る硝酸性窒素などが検出されました。
◆企業環境データは今後、原則公表に 愛知県知事が方針転換表明
<2001年5月8日掲載 読売新聞より>
発がん性物質のトリクロロエチレンが、愛知県内のトヨタ自動車の工場などから検出され、報告を受けた県が公表していなかった問題で、神田真秋愛知県知事は七日、「対応がまずかった」と遺憾の意を表明したうえで、今後は原則公表することを明らかにした。
この問題では、最高で環境基準の七百倍を超えるトリクロロエチレンが工場敷地内で検出されている。一連の汚染で、一九九七年に最初の報告を受けたが、「企業の自主的調査。公表すれば今後、情報が入らなくなる恐れがある」などとして、公表を控えてきた。
神田知事は会見で、「住民の健康にかかわることであり、原則的に公表する方向で検討を進めている」と方針転換を表明。できるだけ広く情報公開する考えを示した。
● 西尾市の「デンソー」「アイシン」、県に報告せず!
<5/12 中日新聞より>
愛知県西尾市のデンソー西尾製作所とアイシン精機西尾工場が、数年前の自主調査で環境基準を超える発ガン性物質トリクロロエチレンによる地下水汚染を確認していながら、最近まで県に報告せず、周辺への影響調査も行われていなかったことが分かった。
デンソーは、1998(H10)年に環境基準の24倍、アイシン精機も96年に環境基準の270倍のトリクロロエチレンを検出していたが、県に正式に報告したのは今月の7日だった。
両社とも汚染された地下水の流出を防ぐ対策を終えたとして、4月に工場周辺の住民代表に対する説明会を実施したという。県は近く工場周辺の井戸水に汚染が拡大していないか調べる。
デンソーは、「法的義務はないが、もっと早く報告すべきだった」として、アイシン精機も「浄化処理など優先したため報告が遅れた。反省している」と対応の誤りを認めている。両社は10年ほど前までトリクロロエチレンを金属部品の洗浄に使っており、地下にしみ込んだらしい。
◆刈谷の工場有害物質検出問題 周辺8井戸、基準超える汚染
◇飲まないよう指導
2001年6月22日掲載(読)
刈谷市内のトヨタ自動車とグループ企業の工場から、環境基準を大幅に超える有機塩素系化合物が検出された問題で、地下水の汚染対策として、工場周辺の井戸の水質検査を行っている同市は21日、先月末までに実施した83件の検査結果を発表した。
それによると、計3本の井戸が環境基準(1リットル中0.03ミリ・グラム)を超えるトリクロロエチレンで汚染されていた。中でも井ケ谷町の1本は136倍と突出していた。また、5本の井戸からは環境基準(同0.01ミリ・グラム)の82―4.1倍のテトラクロロエチレンを検出した。これら8か所とも上水道が設置されており、市では今後、井戸水を飲料用に使用しないよう、指導したという。
市では、汚染が判明した先月から飲用の井戸を持つ希望者を対象に水質検査を開始し、これまでに157件の申し込みがあった。30日まで受け付けている。最終の検査結果が判明するのは来月下旬ごろの見込み。
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2001年7月7日掲載
◆新たに井戸2本 害物質を検出 刈谷市
刈谷市内のトヨタ系企業の敷地内から環境基準を超えた有機塩素化合物が検出された問題で、同市は六日、新たに寺横町の井戸一本から環境基準(一リットル中〇・〇三ミリ・グラム)を超える〇・一四ミリ・グラムのトリクロロエチレンを、下重原町の一本から環境基準(同〇・〇一ミリ・グラム)を超える〇・〇一一ミリ・グラムのテトラクロロエチレンを検出したと発表した。どちらもほとんど飲用に使っていないが、同市は併用している水道水を飲用に使うよう徹底指導した。
六月一日から十四日にかけて検査した井戸六十一本の検査結果を発表したもので、中間報告は二回目。これで計百四十四本の検査を終え、うち十本から環境基準を超えた有機塩素化合物を検出した。
同市は工場周辺十地区の希望者を対象に井戸の水質検査を続けており、六月末の締め切りまでに約二百件の検査申し込みがあった。最終報告は今月下旬になる予定。